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2005/07/15

心理療法

ゲシュタルト療法(創始者:パールズ)は、1951年に始まったとされています。

ゲシュタルトとは「部分の寄せ集めではなく、それらの総和以上の体制化された全体構造を指す概念」のことです。

例えば、「天井からぶらさがったバナナ」「床の上の箱」「床の上の棒」という部分がただあるだけでは「食欲を満たす」という課題は解決しませんが、「棒を手に取り、箱の上に乗りバナナを叩く」(この例におけるゲシュタルト)ことにより、課題は解決します。

そして、人間の成長とはゲシュタルトの構築と破壊の繰り返しであり、健全な人間とはゲシュタルトを自由自在に作れる人間であると考えます。

また、クライアントの言語表現と身体に現れてくる感覚のギャップを指摘した後、クライアントが身体表現に素直になるまで追い込んでいき、あるがままの自分を取り戻させることで、問題の解決を目指します。

論理療法(創始者:エリス)は、物事の受け取り方には「まともな受け取り方」と「おかしな受け取り方」の二種類あるとして、「おかしな受け取り方」に洗脳されて自信をなくしている人に対し「その受け取り方には論理的必然性はない」と指摘し、逆洗脳することで立ち直りに向かわせようとするものです。

対決色の濃いきわめて能動的なカウンセリングです。

交流分析(創始者:バーン)は1950年の半ば頃に創始され、日本には70年代に導入されました。

性格論を中心とした理論が構造化されており、「精神分析の口語版」とも言われています。

交流分析の「交流」には人間関係の理想的あり方を目指すという意味が込められています。

人の考え方、感情や行動パターンを、P(Parent:親)A(Adult:大人)、C(Child:子供)の三つの象徴的自我状態による三つの交流パターン(相補的、交差的、裏面的)を用いて分析します。
実存主義的アプローチ

1960年代になると実存主義的アプローチが台頭してきます。

「生きる目的が見出せない」という悩みから発症する実存神経症のクライアントに対して、「適応」を中心テーマとしてきたこれまでのカウンセリング理論では、十分な対応はできませんでした。

実存主義(哲学)では、科学的な方法を用いず、人間を主体的に捉えようとし、人間の自由と責任とを強調し、実存は孤独・不安・絶望につきまとわれていると考えます。

フランクルは「意味への意志」という言葉で、苦痛であり損をすることが分かっていても意味があると自分が思えば実行すべきであり、それが生への原動力になると説いています。

最愛の人の死が目前に迫っている時や、事故で家族を一度になくしてしまった時などに効果的なアプローチですが、カウンセラーの自己開示が必要であり、人間的深みが問われます。

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