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2013/11/15

在留資格該当性

 「日本人の配偶者等」は、日本人の配偶者、日本人の特別養子(六歳未満で普通養子でないもの)、日本人の子として出生した者という身分又は地位を有する者としての活動が該当します。

 件数から言えば、日本人の配偶者が申請人であることがもっと多いと思われます。例えば、就労資格を持って日本の会社に勤務している外国人が日本人と結婚して日本人の配偶者となった場合、「日本人の配偶者等」の在留資格への変更申請をすることができます。就労資格では、その在留資格が許可する活動しかすることができません(資格外活動許可を得ている場合はその活動もすることができます)が、「日本人の配偶者」は就労資格ではなく身分や地位に基づく在留資格であり、活動の範囲に制限がありません。

 しかし、日本人の配偶者であるからと言って、日本に在留するときは必ず「日本人の配偶者等」の在留資格を持っていなければならないというわけではありません。夫婦関係が悪く離婚する可能性が高いと判断した外国人の中には、離婚後も日本に継続して在留できるようにと、「投資経営」等の別の在留資格にあえて変更しようとする人もいます。

 「短期滞在」から「日本人の配偶者等」への変更の場合は、以前の日本在留期間中に日本人配偶者と交際歴がある場合は許可される可能性がありますが、「短期滞在」で日本に来てから日本人配偶者と知り合い婚姻手続きをした場合は、交際の経緯に疑念を持たれることが多く、いったん帰国してから在留資格認定証明書を得るか、「短期滞在」で日本に在留中に在留資格認定証明書を得てその後変更申請する方が良いようです。

 また、平成21年改正入管法では、配偶者の身分を有する者としての活動を6カ月以上行わないで在留することは、在留資格取消制度の対象となりました。離婚等によりそのような状態になったときは、速やかにその旨を入国管理局に届け出なければなりません。

婚姻実態が問われる

「日本人の配偶者等」の在留資格を持って日本に在留するためには、単にその日本人配 偶者との間に法律上有効な婚姻関係にあるだけでは足りず、実際に同居しているか等の婚姻実態が問われます。より本質的なことを言えば、両性が永続的な精神的及び肉体的結合を目的として真摯な意思を持って共同生活を営むことを本質とする婚姻という特別な身分関係を有する者として活動しようとしているかが問われます。ただし、婚姻関係が冷却し、同居・相互の協力扶助の活動が事実上行われなくなっていても、いまだその状態が固定化しておらず、離婚調停や離婚訴訟が継続し、婚姻関係が修復する余地がないとまでは言えないときなどは、在留資格該当性は依然として存続していると解される場合もあります。

立証資料

 まず配偶者(日本人)の戸籍謄本、及び申請人の国籍国の機関から発行された結婚証明書が必要です。また、配偶者の住民税の納税証明書、課税証明書、申請人に対する身元保証書が必要です。ただ、必ず日本人配偶者が申請人を扶養しなければならないということはなく、申請人の就労で、または申請人と配偶者の双方の就労で家計を維持していても構いません。身元保証人は配偶者がなるのがベストですが、それ以外の者がなることは可能です(経緯説明が必要です)。他に、入管が用意している「質問書」を埋め、婚姻に至った経緯を詳しく記述します。準備した申請書類一式を何度も見直して、少しでも疑われそうなところは、その疑いを晴らすべく積極的に説明しないと許可はもらえません。

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