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2004/11/15

複数の事業を行っている企業が戦略を構築するとき、「企業戦略」と「事業戦略」の両方が必要です。

「企業戦略」とは、企業を成長させるためにどの事業を伸ばし、どの事業を刈り取るかを決定する成長戦略であり、「事業戦略」とは、事業単位ごとに市場優位に立つために、どのように競争力を上げるかを決定する競争戦略です。 事業を区分する
   
ひとつの事業単位の中にいくつかの事業単位があるときは、整理しておいた方が考えやすい。

事業単位とは、製品と市場とを組み合わせた事業の単位(つまり、何を誰に売るかを明確にしたもの)で、いくつかの事業部門を包括する大きなものから、製品グループ、または市場グループに近いものまであります。

事業単位をくくるときは、「一つにすることの相乗効果」と「一つにしてしまった結果目立たなくなり、埋没してしまう危険性」を勘案して決定します。

事業単位の区分のしかたは、それによって成功、失敗が決まることがあるくらい大切です。

事業の方向性を決める

各事業単位が自社の中で、業界の中で、また将来性において、どのような位置にあるのかを分析する手法を、事業ミックス分析といいます。

この分析のツールで最も有名なものがPPM(プロダクト。ポートフォリオ・マネジメント)です。

企業がある事業単位に参入するとき、その事業の市場成長率が高いところを選びます。

また、当然その事業単位の自社の市場占有率(シェア)は低い。

それで、その事業単位は「問題児」の象限に位置づけられます。

シェアを伸ばせば成功し(「スター」の象限に移る)、シェアを伸ばす前に、その事業の市場成長率が低下すれば失敗します(「負け犬」の象限に移る)。

「金のなる木」の象限は、市場成長率の小さい成熟市場で高いシェアを占めているので、キャッシュを生み続けています。

各象限ごとの戦略のキーワードは、「選択的育成」(問題児)、「積極拡大」(スター)、「効率化」(金のな木)、
「刈り取り」(負け犬)です。

(『事業計画の立て方』(小林裕著、日本能率協会マネジメントセンター発行)を参考にした)

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