「それでも夜は明ける」
 19世紀中ごろのアメリカの、まだ奴隷制度があった頃の話。制度的には自由な黒人がいたものの、陰謀により売られていった先で奴隷として働くことを余儀なくさせられていた。主人公は、カナダ人の協力を得、自分の身分を明確にすることで解放される。

「素晴らしき哉、人生」
 1946年作のアメリカ映画。ジョージは心優しく優秀な青年。弟が9歳の時に池に落ちた時も助け出し、幼いころ薬屋でアルバイトしていた時に経営者が間違えて劇薬を処方していたことを知りそれを教えてあげ顧客の一命をとりとめた。
 親の作った会社再建のために跡を継ぐが、叔父のミスで不正経理の罪に問われそうになり、妻子に八つ当たりをして、自殺しようとする。そこに、天空から派遣された天使が現れ、自ら海に飛び込みジョージに救出させることでジョージを精神的に助ける。自分なんか生まれてこなかった方がよかったというジョージの発言で、天使はジョージが生まれなかった世界を再現させる。ジョージの弟が9歳で亡くなり、薬屋の経営者は罪に問われて刑務所に入り、母親さえ自分を知らないという。家族が住んでいる家に行ってもここは20年前から廃屋と言われ、独身の妻に会っても痴漢呼ばわりされる。自分が存在してきたことにより、世界が変わっていることを知り、自分の存在価値に気づく。

「ゼロ・ダーク・サーティ」
 2000年9月11日のアメリカの飛行機テロの犯人ウサマビンラディンの住んでいるところをCIAが探し出し、殺害のために軍用機でパキスタンのペシャーワルに入り、殺害して死体を持ち帰るまでを描く。CIAのマヤという主人公の職員が執念をもって追求していく。

「ダンス・ウイズ・ウルブズ」
 米国軍人として勇敢な行動で武功を上げた主人公ダンバーが、インディアン居住地区の近くに砦を作り、米軍の連絡を待つ。その間に、インディアンのスー族が偵察に来る。お互い相手がどのような人間で何を考えているのかわからない。スー族の格好をした白人女性が大怪我をして泣いているのを見つけ、彼らの居住地に送り届ける。その女性は幼いころ別のインディアンのポーニー族たちに家族を殺され、その後スー族に育てられたのだった。
 スー族の人々は頻繁に彼の元を訪れ、またダンバーも先住民族である彼らに白人文化を伝えようと試みることで徐々に互いの友好を深めていった。スー族が知りたい情報は、食用とするバッファローの大群が通過するのがいつか、白人はどれくらいやってくるのかだった。バッファロー通過の報をいち早くスー族に知らせたダンバーは英雄扱いされるようになった。スー族の聖人と見なされている「蹴る鳥」や「風になびく髪」と呼ばれる2人の男も、「拳を握って立つ女」と呼ばれる白人女性や「笑う顔」と呼ばれる女性も、スー族は皆このような名前で呼び合っていることを知る。ダンバーは砦でトゥー・ソックスと名付けた狼がダンバーと戯れていたところをスー族の男に目撃されたことから、部族民同様に「シュンカマニトゥタンカ・オブワチ(「狼と踊る男」)」というインディアン名をもらい、これまでの自分の名前に意味がなかった、これが本当の自分の名前なのではないかと感じる。異民族の共存を考えるとても貴重な映画だ。